2015年8月24日(金) 岩手日報

老眼対策は早めに

放置は心身に悪影響
生活に合う眼鏡選びを

 40代で初めて症状を自覚する人が多いとされる老眼。手元の細かい字にピントが合いづらいなどの変化に気づいたら、初期段階かもと疑った方が良いようだ。放置すると心身にも悪影響を及ぼすと言う。シニア層には子弟のアドバイスにも使えそうな「老眼初期対策」の現在を紹介したい。

 東京都の40代男性会社員は最近、スマートフォンの画面や本を見る時に手元で距離を調整するようになった。だが「老眼かなと思うと抵抗があるし、老眼鏡はまだ使いたくない」と、従来の眼鏡を掛け続けている。
 眼鏡選びについての著書がある梶田眼科(東京)の梶田雅義院長は「30代後半から40代くらいだと、老眼鏡は無関係と思う人や敬遠する人もいますが、地力の調節を補助、補正する手段と考えてほしい」と訴える。
 手元と数メートル先に交互にピントを合わせる運動を時々すると、目の筋肉のストレッチにはなる。ただし、老眼の進行は避けられないのだそうだ。
 老眼対策を怠ると目にストレスとなり、肩凝りや 頭痛、めまいなどを訴える人もいると言う。「視力補正は快適な生活につながります。レンズの性能も向上しており、老眼かなと思ったら早めに眼科を受診して」と梶田院長。
 既製品の老眼鏡は安価で入手しやすいが、左右の視力差などに対応しておらず、長時間の使用はむしろ目に負担になる。福井県眼鏡協会が東京に開設している「グラスギャラリー291」店長の末田広志さんは「パソコンや読書、家事など、眼鏡が必要となる状況や生活スタイルによって、その人に合う老眼鏡は全く違う。眼鏡店で相談してほしい」と指摘する。
 眼鏡作りをサポートする認定眼鏡士の末田さんによると、老眼鏡は掛けはずしが多くなりやすいため、機能性を重視するなら軽くて丈夫な金属フレームが長持ちしやすい。金属製の蝶番や、弾力性のある素材で作られたつるは歪みにくく壊れにくい。頭の幅に合わせて、圧迫感がないよう選ぶことも大切だ。
 現在はデザイン性の高い老眼鏡も多い。末田さんは「老眼鏡にはリーディンググラスと言う呼称も多用されるようになっており、昔より若い人に浸透しやすくなっていると思います」と話す。
 梶田院長は「見えにくいままでは会話の相手の表情も分からず、コミュニケーションが取りづらい。生き生きと快適に暮らすため、たかが老眼と思わずに対処して欲しい」と助言している。

老眼鏡のレンズの種類と用途、長所・短所
レンズの種類 主な用途 長所 短所

遠近両用
運転など
遠くから近くまで見え、屋内と野外で兼用可
中距離や近くは視野が狭くなりがち。車のナビが見にくい場合も

中近両用
家事、料理など
室内生活で快適に使える
階段や野外では使えない

近近
デスクワークなど
パソコン画面と手元分類nお資料など、異なる焦点の近くのものが見える
室内は見渡せない

近用単焦点
読書、手元の作業
視野の歪みが少ない。低価格の製品が多い
手元しか見えない。既製品は個人仕様でないため疲れやすい