日刊スポーツ
2020年9月25日
Go To イベントとGo To 商店街も10月中旬開始
 政府は25日、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた業界支援事業「Go To キャンペーン」の一環として、イベントやエンターテインメント支援事業「Go To イベント」と商店街支援事業「Go To 商店街」を10月中旬に開始すると決定した。観光支援事業「Go To トラベル」、飲食店支援事業「Go To イート」に続き、「Go To キャンペーン」がすべて出そろう形だ。
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 菅゙内閣発足後、初の新型コロナウイルス感染症対策分科会が開催された。終了後、西村康稔経済再生担当相は「『Go To イベント』と『Go To商店街』は10月中旬の開始に向けて、(事業を所管する)経済産業省が準備を行う」と表明した。分科会で感染対策などを議論し、新規感染の減少傾向が続いていることを踏まえて、専門家が大筋了承した。
 「Go To イベント」の対象はスポーツ観戦や映画やコンサート鑑賞などを想定。チケット価格の2割相当分を割り引いたり、クーポンを付与する。1回の購入につき、支援上限額は原則2000円とする方針。「Go To 商店街」は地元の特産品紹介イベントを行ったり、テークアウト対応飲食店を掲載するサイトを作る場合などに、1商店街あたり最大300万円を補助する予定だ。
 また、観光支援事業「Go To トラベル」への東京都発着旅行の追加は、予定通り10月1日から開始することも確認した。ただ、感染状況が悪化した場合、イベントの中止やトラベル事業の対象地域見直しも検討すべきだとの提言もあった。
 新型コロナ対策を厚労省に助言する専門家組織は24日、会合を開き、新規感染者の減少傾向が続いているものの、減り方が鈍くなっていると分析した。政府は感染防止策の徹底を呼び掛けつつ、「Go To キャンペーン」の各事業を推し進めることで、経済活動の引き上げを一層進める方針だ。
○分科会では海外との往来を10月以降、順次拡大するとの政府方針も議論し、西村氏は「基本的な方向性は了解された」とした。ワクチン接種の中間取りまとめも決定。接種はコロナの診療に当たる医療従事者や、感染すると重症化のリスクが高い高齢者や持病のある人を優先する。国と都道府県、市町村が分担をして接種を進めるが、地方自治体の負担が生じないよう国が財政措置を講じる。開発中のワクチンは接種開始以降もデータを集め、有効性や安全性を十分確保する。健康被害が起きた場合、国が救済措置を実施する。