令和3年1月31日
岩手日報
日本の洋上風力「有望」
欧州企業、参入相次ぐ
【ベルリン共同】欧州のエネルギー企業が日本の洋上風力発電市場に相次ぎ参入している。欧州は洋上風力の先進地で、長い海岸線と沿岸に電力消費地を持つ日本に着目。洋上風力の普及を目的とした日本の新法も後押しする。日本の本格的な洋上風力開発はこれからで、欧州勢は有望市場と見て商機を狙う。
 洋上風力で世界的シェアを持つドイツのRWEの傘下、RWEリニューアブルズは2019年、デンマークのオーステッドは卯一年に日本法人を設立し、発電用風車の洋上設置に動き始めた。
 ドイツでは20年前半、風力発電が国内総発電量の30%(陸上約25%、洋上約5%)を占め、最大のエネルギー源となった。一方、日本での風力の発電割合は0.7%(18年度)にとどまる。
 RWEリニューアブルズはドイツや英国など欧州各国の沖合で事業を行い、日本でも洋上風力が「将来、重要な役割を担うはずだ」と見る。日本で19年、全国一律の海域利用ルールを定めた洋上風力発電普及法が施行されたことも進出の一助になった。同法に基づき整備促進区域に指定された秋田県沖や長崎県五島市沖など東北、九州を中心に今後、風車の設置を狙う考えだ。
 同社担当幹部のウーターメーレン氏は日本の特徴について、海沿いに大都市や産業地帯がある点だと強調し、洋上の風車と電力消費地の距離が近いことが「決定的な意味を持つ」と述べた。
 日本側のパートナーは九州電力グループの九電みらいエナジー(福岡市)で、当初は風車の土台を海底に固定する着床式の建設を目指すが、日本近海は遠浅の海が少なく、中長期的には海上に浮かべる浮体式の設置が軸になるとしている。
 日本政府は洋上風力を、50年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする目標達成の鍵と位置付ける。