令和3年2月2日
岩手日報 16面
再生エネ利用促進 さらに
町、御所野電力と株式譲渡契約
一戸
 一戸町は1日、同町岩舘の電力販売会社、御所野縄文電力(小林直人社長)と株式譲渡契約を結んだ。同社の資本金1千万円の5%に当たる50万円を出資し、10株を譲り受けた。町が経営に関わることで再生可能エネルギーの利用を促進し、電力の「地産地消」や地域経済の活性化を目指す。
 契約締結式は、町役場と同社の親会社であるフジコー東京事務所(東京都台東区)をオンラインでつないで行われた。契約書に署名した小林社長は「知名度と信用力を向上させ、地域の皆さまに愛される電力会社にしたい」と強調。田中辰也町長は「2050年の二酸化炭素排出実質ゼロに向けた取り組みの一助となる」と期待を込めた。
 御所野縄文電力は、御所野縄文発電所の木質バイオマスで発電した電力と、大志田ダム発電所の小水力発電による電力を販売。20年末現在、町内の一般家庭460戸や県内の40事業所などに電力を販売している。
 町は、役場や小中学校など町内施設での再生可能エネルギー利用を進めており、使用率は約88%(20年末現在)に上る。